【活動報告】「共働きが当たり前」な越前市で15名の部下を抱える課長さんにインタビューさせていただきました!

日時:2022年5月31日(火) 
場所:越前市役所
参加者:越前市役所 産業環境部 観光誘客課
       課長 見延直子 様、主事 岡﨑星 様
    一般社団法人越前市観光協会 小形 様
    (株)COEO   千木良、梶並

目次

  1. 【訪問経緯】
  2. 【インタビューポイント】
  3. 今回のインタビューを終えて
  4. 終わりに
  5. ikumadoの参加方法

【訪問経緯】

ikumadoメンバーが仕事で越前市さんを訪問。共働き日本一の福井県の中でも育児の支援体制が際立っている越前市に感銘を受け、ikumadoの皆さんに紹介したい!がきっかけでした。

◆越前市とikumadoのマッチポイント

  1. 自然体で働く女性と環境:キャリアと育児を大事にする
  2. 身近な伝統工芸と革新:「べき」を壊し「らしく」生きる
  3. 自然と歴史が日常:多様な素材による豊かな親子時間創出

代表の千木良さんの「ぜひリアルで拝見したい!」という想いを受け、越前市観光協会さまのご尽力によって15名の部下を抱える管理職でいらっしゃる見延課長への面談が実現いたしました。

【インタビューポイント】

・共働き家庭の仕事と家庭の両立について(男性の家事育児介護の分担など)
・共働きが前提の子育て環境(学校の保護者会や、保育園の充実について)
・子育て世帯向け、共働き向けの自治体の支援策について

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㈱COEO代表の千木良

千木良:
共働きが普通というのがすごくうらやましい状況です。東京ではまだまだマイノリティな部類とも言えます。首都圏との違いや、越前市だからこその素敵なところや大変なところをお伺いできれば嬉しいです。まず共働き、女性が働くという葛藤は無いのでしょうか?

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越前市役所で観光誘客課の課長を務める見延さん

見延:
私の年代では三世代同居でおばあちゃんが孫を見る。若い夫婦は働く。というのが当たり前の環境です。私も職場結婚で辞めるという認識は全くありませんでした。働くのが当然というイメージができていました。

千木良:
辞めるのは珍しいのですか?

見延:
転勤族の方は親のサポートがなく育児に専念するケースもありますが、結婚後も女性も基本は働くスタンスですね。

千木良:
共働き家庭への周囲のサポートは、家族や自治体となりますか?

見延:
私の場合は夫の母がすでに働いていなかったので、1年育休の後、近くにいた義母に見てもらっていました。今の世代は家族の支援がない場合は子育て支援を受けていますね

千木良:
都市部では祖父母のサポートがない家族が多いのですが、実際どのような感じなのでしょうか?

見延:
育休中は子どもの夜泣きが多く、親がいたといっても夫の協力はいまいちという感じです(笑)ワンオペな部分もありました。産後で体力が弱っていたのか、気管支炎で入院するなど体調を崩すこともあり、当時はどうしてよいか判らず辛い記憶として残っています。
例えば、育児雑誌に書いてある通りにやっても、子供はその通りに泣き止まない。祖父母も初孫だったので、ある意味家族全体が初体験でした。祖父母の手があるとはいえ、育児に対する戸惑いやストレスもあったように思います。

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千木良:
とても共感します! 私はリクルートでは男女意識せずに仕事をしていたのですが、子供を生んで育児に今までの経験がまったく役に立たず自己肯定感が下がり、孤独を感じたのがコミュニティを作った原点でした。確かに育児方法も親世代とは明らかに変化していますよね。
その点、私たちのコミュニティでは、メンバー同士が活動を通じて孤独や不安をシェアしています。更にグループコーチングなどを通して、育休中だからといって育児に専念する必要はないと資格取得をするなど、様々な気づきの場となっています。親の手があるのはとても有難いですが、同世代の活きた経験値も共働き育児生活においては有効なのではないでしょうか。
次に、市の共働き家庭への支援体制についてお聞かせいただけますか?

見延:
私の経験なのですが、1人目の育休中は、夫婦共に初めてのことで戸惑い、夫もいろいろ手伝ってくれたものの、どうして良いかわからずの状態でした(笑)。そんな時、いきなり市役所から保健師さんが訪問して下さり相談に乗ってくれ、とても有難い支援でした。

千木良:
なるほど。越前市さんは積極的な育児支援制度が昔から整っていたのですね! 福井のコミュニティメンバーからも、保育の受け入れ体制が充実していると聞いています。

見延:
保育園の待機児童は、R4.4.1では待機児童は0だそうです。比較的整っている環境と思います。

千木良:
保育環境が整備されているというのはとても羨ましい状況ですね。
これまでは祖父母による支援が共働きを下支えしていたわけですが、今後はシニア世代の雇用年齢延長により、支援困難などの新たな課題が出てくるのでしょうか?  

見延:
そうですね。その点については、現在まさに共働きで育児中パパである岡﨑さんに話してもらいましょう。

千木良:
リアルなパパ育児のお話を伺えて嬉しいです!
男性の家庭活躍が鍵かなと思うのですが、福井の方はどのように育児に関わっておられるのかお聞きしたいのですが。

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左:見延さん 右:同部署で主事を務める岡﨑さん

岡﨑:
基本的に私は家事を中心に担い、育児は分担しています。自分の親も共働きなのを見てきているので、初めから一緒にやるのは当たりまえというスタンスでした。仕事は仕事、家に帰ったら育児に集中、と意識を切り替えています。双方の両親も近くに住んでいるわけではありませんので、朝は妻と一緒に保育園に預けて出勤し、お迎えは当日の夕方に妻と業務状況を確認し、行けるほうが行っています。料理は、一人暮らし経験のある私が担当しています。週末に作り置きし、ジップロックで保存活用するなど工夫しています。

千木良:
ステキですね!! 首都圏では、共働きを意識して結婚時の条件として夫の協力を確認する人も多いのではないかと感じるのですが、岡崎さんのお友達や同僚の方はいかがですか?

岡﨑:
私の周囲は、条件というより男女関係なく家事育児をやっています

梶並:
例えば親御さん世代と自分たちを比べての違いはどのようなところでしょう?

岡﨑:
自分が家事育児に関わるマインドになったのは、亭主関白の時代に共働きだった母の苦労を見ていた影響があったと思います。また一人暮らしでの家事経験が活きています。

千木良:
東京は高い家賃など生活費の問題から、一人暮らしをさせるのが難しいため家事の経験値が付きにくいのです。福井は一人暮らしもしやすいというメリットがありますね。岡﨑さんのような方が自然とロールモデルになっていくのでは?

小形:
越前市役所さんは育児休暇を取っている方も多いので、職場にも良い影響が起きているように感じますし、見延課長が部下を見守っていることもあると思います。

見延:
女性管理職は30%を占めるなど男女参画の体制が前々からある職場だったのです。とはいえ、立場上、災害や選挙など仕事を優先しなければならないことも多々ありました。

千木良:
お子さんたちも自然とそういう状態を受け入れていたのでは? 東京では、専業主婦の方もまだ多く、PTAの集まりが平日に開催されるなど、働く親が対応しにくい状況があります。福井ではPTAが夜間に開催されるのが当たり前と聞き、共働き前提の環境と強く感じました。
本日は貴重なお話をたくさんお伺いすることができました。ご多忙な中ご対応いただき、本当にありがとうございました!

今回のインタビューを終えて

15名の部下を抱える管理職でいらっしゃる見延課長にお時間いただくということで、緊張してインタビューに臨みました。お話してみるととても柔らかい雰囲気で、こんな上司の元で働けたら仕事も育児も頑張れそう、と感じたインタビューでした。

「いろいろ大変ではあったけれど仕事をやめようと思ったことはない」というお話に、共働きが「普通」という環境でikumadoのみんなもそうなれたらよいな、と感じました。
改めて、素敵な場を設けていただき、ありがとうございました!

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たけふ菊人形のマスコットキャラクター「きくりん」も一緒に記念撮影

終わりに

▼住みよさランキング2022、福井市が全国2位 越前市や敦賀市も上位、東洋経済が2022年版発表

最新!「住みよさランキング2022」全国トップ50 | 住みよさランキング1993年から毎年公表している『住みよさランキング』は、住みよさを表す各指標について偏差値を算出して、その平均値を総合評価toyokeizai.net

▼越前市観光協会さんの公式サイト

越前市観光協会公式サイト1500年も脈々と先人たちの技と心を受け継ぐまち。いにしえの王が治めた「越の国」の入口、ようこそ、越前へ。www.echizen-tourism.jp

ikumadoの参加方法

ikumadoは、大好きな子どもも、夫婦どちらの仕事も、ぜんぶ大事にしたい、そんな想いがあれば、妊娠中、育休中、復職後いつからでも、無料で、無期限で、自分のペースで参加できます。

参加ご希望の方は、入会フォームを送信後、Facebookグループにご参加の申請をください。

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文責:梶並