【休校対応】 働く女性の負担は男性の2倍 アンケート調査より

【速報】 臨時休校中の共働き実態調査 

■調査背景

2月27日付けで発表された全国の小中高校一斉休校について、共働き家庭からは多くの悲鳴が聞こえてきました。私たちikumadoコミュニティ内でも多くの意見が飛び交い、特に聞こえてきたのは「母親」が多くの負担を強いられている実状でした。

男性も女性も格差なく、育児とキャリアも両立することを目指しているikumadoでは、より多くの共働き家庭の声を集め社会に発信できたらと思い、今回の臨時アンケートを実施致しました。

ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

■調査概要

対象:共働きの男女

調査期間:2020年3月5日(木)~3月10日(火)24:00

調査方法:インターネット調査(ikumadoホームページおよびSNS(Facebook/Twitter)を中心に拡散)

■回答者属性

回答数:161件

末子年齢:グラフの通り

休校による影響:男女差

 

男性も調整を行っているが、女性側の負担はほぼ2倍の現状

 

自由回答:働き方に関して  

・圧倒的にテレワーク出来てない企業または対象とならないような職種の人が多いのが現状

・休校期間、在宅勤務に切り替えればOKというのはあまりにも安直。私自身、日常的に在宅勤務で仕事をしており、その生産性の高さは実感しているが、それはあくまでも子供が家にいない場合の話。小学校低学年の子供が家にいる状態で仕事に集中し、高い生産性を上げることなど到底不可能

・企業に関しては通常より上限なしの在宅勤務推奨なので取りやすいが、この状況で「子供がいる人は」在宅推奨、休まなければのようになっているのは疑問(休校すれば解消できる問題じゃないと感じる為)。

・まわりが出勤しているので、なかなか自分だけ休むというのは休みにくい。子どもたちを強制的に休校にするなら、その親たちの就業についても、国から何か明確な指示を出して欲しい。

企業/職種によるバラつき 

子供がいる環境下でテレワークをする非生産的な実情 

テレワーク「推奨」企業であっても実際は取得しづらい環境・風土

 

自由回答:女性活躍に関して 

・効果的ではない上に働く女性にのみ負荷がかかる印象

・平日子供が家にいても誰かが見れると思う昭和感、かつその誰かの想定が母親前提。

・会社によっては全く対応しないところも多いはずです。その場合、負担は母親にのしかかるのだろうなと思います

・社内の別の地域の社員は、3人の子供が家にいる状態でなんとか業務を続けていますが、既に母子ともに限界と言っています。一気に休校するようなゼロイチの策ではなく、半数ずつ登校させるなやり方はなかったのかと思います。

・女性の社会進出を推進しておきながら、急な臨時休校には政府の頭を疑います。

・お留守番のできない子どもの世話は、母親が一時的に仕事を休んめばよいだろう、という、子育ての大変な部分は女性がなんとかするという価値観が後押ししていると思いました。もし父親と母親で半分ずつ休むことを必須としたら、おそらく反対意見多数で実施に至らなかったんじゃないかと思います。

多くの家庭で「女性」がリモートワークや休暇を組み合わせることで、休校中の育児と仕事を両立。結果的に女性に負担がのしかかる現状

 

自由回答:一斉休校の根拠/決定プロセスに関して 

■休校による効果の妥当性

・学校休みにしても近所で集まって遊ばせてるし習い事もやっているところはやっているのであまり意味ないのでは?

・あまりに突然すぎる対応でかつ、何の対策もなさ過ぎだなと思いました。そして、対応の根拠と順番に論理性を感じませんでした。

・休校に関しては学童、保育園が開所しているのであれば、結局同じ事なのでは…と矛盾を感じる。

・結局学校での保育もありとなり、学童も、民間学童も通常通りあるとなった。ないのは、授業と給食。子どもに聞いたらクラスで5人しか自宅待機しないというので、これでは何のための休校なんだろう?と思いました。

■臨時休校決定プロセス

・コロナという緊急事態であることは理解した上でも、この急な発令は、共働き世帯の状況を理解していない/軽視しているとしか思えない。実質1営業日で、仕事の調整から子供の預け先の調整まで、どれだけの負荷をかけているか、現状を把握すべき

・受け皿の用意が進まず突然の通知で多くの混乱が起きています。

・政府に対しては、当事者からの意見を受ける場、ツールをもっと検討すべきということ、ITをもっと活用できるリーダーを登用してほしいということ、子どもでなく大人への対策が先ではないかということ。

一斉休校に至った根拠と効果が不明確・当事者意識に欠けた決定プロセス

「納得感」がない中で大きな負担を強いられている現状

 

私たちが考える、行政・民間企業・社会に求めること

今回の急な休校で多くの共働き家庭に負担がのしかかる中、多くの家庭で女性側が仕事の調整を行っている現状が明らかになりました。多くの企業でリモートワークや休暇を「推奨」しているものの、結果的に男性は取得しづらい雰囲気を感じ活用できない…これは男性の育児休暇と同じ現象であり、女性活躍の観点から早急に対策を打つ必要性を感じています。

また一方で「この危機を協力して乗り越えようという」という前向きな意見があったことも事実です。より多くの人々が、

前向きにこの危機に立ち向かうために必要なものは「納得感」であることをこのアンケート結果から読み取ることができました。

私たちは「育児もキャリアも当たり前に両立できる社会」を目指す団体として、今回の緊急アンケートの結果を踏まえ、

下記2点をikumadoからのお願い事項として挙げさせていただきます。

1.男女のキャリア格差を広げないために;リモートワークの「推奨」ではなく「義務化」(または男女格差なく制度を活用できる早急な仕組み作り)

2.「納得感」を持って今回の臨時休校に向き合うために;全国一斉臨時休校に至った根拠の明示と今後の休校措置の段階的な見直し

  段階的な見直し案

  • 休校から現時点までの効果の明確化(一斉休校を実施した地域としなかった地域双方)
  • 上記を踏まえた複合的な措置の早急な施行(学年・クラス別登校など)
  • 小中学生のみを対象にするのでなく、大人の行動範囲の見直し

2020年3月12日 育休&共働きコミュニティikumado


報道関係者各位

今回の臨時休校を受けて負担を強いられている共働き世帯のリアルな声を取材したい、という場合はご要望に応じてコミュニティメンバーをご紹介させていただくことも可能です。育休&共働きコミュニティikumado事務局(ikumado777@gmail.com)までお問合せください。

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